鉢バラの冬越し2020-21土替えと追肥の効果は?

2019年12月の植え替え(土替え)から1年。当時は弱っていた鉢バラ達、植え替え後は追肥と防虫を気にかけ、どうにか復調しました。2020年春には花器が足りないほど咲いてくれて安堵。

そして今冬2020年12月の植え替え期が到来。根張りはどうかな?鉢増し出来る株は?虫害や病気は?期待と不安が混じります。

植え替え準備

植え替え前の11月末に、軽い剪定と葉の除去を完了。植え替えの数日前から水遣りを止めて、鉢土を軽くしておきました。用土は昨年末と概ね同じ、バラ用培養土を基本にカサ増しして準備。

資材の準備

今年用意した資材は以下の通り。

  • 用土:バラ用培養土
  • 用土の量の調整:赤玉土中粒・角切りココチップ・草花用軽い培養土
  • 添加資材:ケイ酸塩白土、カキ殻石灰
  • 再利用資材(昨季の使用済みクリプトモスL→鉢底ネットの代わりに使用)
  • 植木鉢(鉢増し出来る株用)
  • マルチング材(網状ネット、ココファイバー)
  • 活力剤(メネデール)
  • 作業用はさみ・スコップなど、道具類

資材の準備

用土、量の調整土や資材、添加資材は、あらかじめ大型袋で混ぜておきます。園芸シートや大型袋で、片付けやすい作業場を準備し、マスクと手袋をして作業開始。

再利用資材の使い道

昨季の春までマルチングに使っていた、クリプトモスLサイズを再利用しました。

ウチのバラ鉢に合うマルチング材を考える・鳥にマルチを荒らされた
4月上旬のこと。ウチのバラ鉢のマルチングが荒らされる事件が頻発。マルチを荒らした犯人は「カササギ」でした。野鳥の襲来をきっかけに、ウチの鉢に適するマルチング資材について改めて考えてみました。

クリプトモスLサイズは、最初は全部土に混ぜ込もうと思っていました。試しに一掴み混ぜてみたら、繊維が纏まりやすい利点が逆に欠点に。ほぐしにくいし、ひと切れが案外長いので、少し切らないと土に混ざりにくかった。残り全部をハサミで細切れにするのは面倒…。

再利用資材

ほかに良い使い道が無いかと検索すると、マルチング以外には鉢底の土留めにも使っておられる方々の記事が多数出てきました。諸先輩方に感謝。今季の土留めは、水切りネットの代わりにクリプトモスLを使うことにしました。

クリプトモスで土留め

植え替え

今冬の植え替えは5回に分けて行いました。昨冬の土替え、その後の防虫や追肥の効果は?根張りはどうだろう?鉢増し出来る株はあるだろうか?

鉢バラの冬越し2019-20栄養不足の株は土替えして植え直す
今季のウチのバラ達はどれも残念な状態。生育も停滞気味、枝の色もさえなくて心配。鉢増しは無理そう、植え替えと言うよりは「土替え」で、元の鉢に植え直します。

アブラハムダービーは1株失った

アブラハムダービー元株。昨冬の根は細い黒根ばかりで残念。今年は太さのある白根が伸びていて良かった。回復の程度は「去年よりは良い」というくらいです。

去年と今年の根張り比較

期待に反して根元から新枝は出ませんでした。株丈もそれほど伸びなかったので、鉢増しせずに元の鉢に植え直しました。

アブラハムダービー挿木A。秋からこの株だけ弱り気味、黄変や黒星病が多く心配していました。鉢から抜いた時、コガネムシの幼虫が2匹いた。さては越冬する気だったか?根の食害は軽微でしたが、手袋をした手で根鉢をほぐすと、裏側に悪い予感のする手触り…。

バラの虫害と病気

株を裏返すと、何やら禍々しい塊がゴロッと割れた。根頭癌腫病、直径5cm以上はあります。昨冬の植え替え時には虫の気配もコブも無く、作業も丁寧にしたつもりでした。植え替え時に根を痛めて発病したか、コガネムシ幼虫に根を食われて弱って発病したか、今となっては分りません。残念だけど、お別れです。

アブラハムダービー挿木Bは順調。写真は取り忘れたけど、根張りは良くて安堵。こちらも元株同様あまり株丈が伸びなかったので、鉢増しはしませんでした。

ラレーヌビクトリアは根張り良し

一昨年、昨年と、根の調子は安定。今年は安定を越えて根詰まり気味、勢いがあって良かった。伸びすぎて横に回った根をカットし、根をほぐして整理。

バラの根張り

株丈も良く伸びて順調なので鉢増しするか迷ったけど、同じ鉢に植え直しました。今はリッチェルの8号鉢。鉢増しするとなると10号鉢。大型鉢が増えると今の私にはキツい。初夏の成長具合で鉢増しを考えます。

つるハルガスミは根詰まり気味

つるハルガスミは根も良く伸びて根詰まり気味。鉢はリッチェルの10号鉢、大きくて重い。私の体力が持たないので、ウチではこれ以上大きくは出来ません。根を整理して元の鉢に。昨夏に出したベーサルシュートは全高2m越え。ツルバラなので誘引にも初挑戦。

鉢植えハルガスミをトレリスに誘引してみた
ウチのツルバラはハルガスミ。鉢植えツルバラ誘引に挑戦です。ツルバラの枝を誘引しやすいのは晩秋~初冬の時期まで。真冬を越した枝は寒さで固くなり曲げにくくなるので、年末の植え替えの頃に作業します。

この1鉢だけで半日がかり。別ページにまとめました。

ピンクパンサーは鉢増し出来た

ピンクパンサーは挿木苗が2株。両方とも地上部は絶好調。昨夏には苗Aに待望のベーサルシュートが出現、株丈もよく伸びました。土留めの網からはみ出すほど根張りも良し。はみ出した白根は網ごと除去。苗Bも勢いの良いサイドシュートが良く伸びました。こちらの根張りも上々です。

鉢増しした株

手袋をした手で根鉢をほぐしながら、害虫や怪しいコブの有無も探ります。A、Bとも順調で安堵。今までスリット鉢6号(ロング)でしたが、地上部も根張りも良かったので、2株とも同タイプの7号鉢に鉢増ししました。

ゴールデンボーダーとセプタードアイルは現状維持

ゴールデンボーダーは、秋の虫害と早すぎる落葉で、根も傷んでいるかも?と心配でした。意外にも根張りは良くて、根には虫害や癌腫も無くて安堵。

セプタードアイルも、枝葉の痛みの割には、根はよく伸びていて根詰まり気味なほど。

2種類とも、根は良好ながら地上部の状態が今ひとつのため、元の8号鉢に植え直しました。

パシュミナは一部を鉢増し

パシュミナは挿木苗が6株。夏の酷暑の影響か、根張りには個体差が。停滞している2株は元のスリット6号鉢に植え直し。ひと回り小さいリッチェル6号鉢の4株は根張りが良好なので鉢増ししました。

パシュミナ6株

結果、6株ともスリット鉢6号(ロング)お揃いに。

それぞれにマルチングと水遣り、片付け

植え替え後、株周りに切れ込みを入れた下地の網を敷き、ココファイバーでマルチング。今年は野鳥にマルチ材を取られませんように。鉢底から水が出るまで水遣りし、希釈した活力剤を与えたら、植え替え完了。

ココファイバーでマルチング

植え替えが終わったら、ウチは去年までと同じく、新聞紙を敷いた大型ビニール袋に廃土を入れ、水分を吸水して乾燥。廃土や廃材、ゴミは分別し、地域の方式に沿って処分。

バラ鉢に初雪

2週間後、北部九州にも初雪が。冬越し準備、間に合いました。

土替えと追肥の効果は

アブラハムダービー挿木Aは、コガネムシ幼虫の食害と根頭癌腫病、1株に2重の被害。挿し木で育てた自根の株だったので、とても残念です。この1株を失ったため、今冬から15鉢。

他の株は概ね順調、鉢増しが出来た株もありました。昨冬の植え替え(土替え)と、その後の追肥と防虫の効果はあったと思います。

次は春の芽吹きに備えた冬剪定。作業は2月になりそうです。

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