河津桜の根元から繰り返し出る台芽の勢いに困惑した2020年の夏。ついに根負け、台芽がどこまで伸びるか観察を始めたのは大失敗。
本体の河津桜は早々と落葉。台芽は青々と繁茂、晩秋には美しく紅葉、まるで主役。このままでは河津桜が枯れてしまう。教訓【台芽は徹底して除去すべし】
本体の河津桜の植え替え時に、台芽を分離。この台芽、植え付けたら育つかも?と好奇心が。
2020年末、台芽を分離、植え付け
除去した台芽の樹勢に呆然。河津桜の台木は黒根ばかりなのに、台芽の根は白く頑丈で15cmを超えるほどに成長。地上部は3本に分岐、禍々しいほどの成長ぶりです。
台芽の発生部分をカッターで切断、断面は平らに切り直し。当時、切り口の保護に使う資材の持ち合わせが無く、代用品として、粉状に砕いた珪酸塩白土をまぶしました。
植え付けに使う赤玉小粒は、ザルに入れて、微塵が出なくなるまで水で濯いでおきました。赤玉小粒の準備ができたら、スリット4号鉢(ロング)に台芽を植え付け。そのあとに、定量に希釈した活力剤を与えました。
まずは活着することが大事なので、肥料は不要。冬季で土は乾きにくいので、水遣りは1~2日おき。この状態で越冬させました。
2021年、芽吹きと成長
3月1週目、芽出し肥を小さじ1杯、土表面に施肥。2週目には、枝の先端から芽吹きが始まりました。このタイミングで、根から吸わせる防虫薬剤を土表面に散布。
3月4週目、葉が展開を開始。月末には3枝とも新葉が出揃いました。
4月3週目、新枝も伸び始め、株の高さは2.5倍に。葉も増えました。樹高を低く保ちたいので、ここで最初の芽摘み。これは花芽のためでは無く、単に樹勢を抑える目的です。とにかく樹勢が強く、その後も秋まで数回の芽摘みをしました。
5月末、鉢増し。スリット5号鉢(ロング)へ。用土は、赤玉中粒7:腐葉土3。
6月、7月、10月に液肥(ハイポネックス1000倍希釈)と、防虫薬剤。ほかに月に1度、活力剤も使用。
12月末、植え替え時に鉢増し。今回は根鉢を崩して根回りを確認しました。太根は更にゴツく、細根も増えて安堵。
次の鉢は、7号菊鉢。今後はこの鉢を固定で使っていきます。
2022年、剪定して高さを決める
前年の1年間で、3枝とも先端が3~5本に枝分かれ。このまま伸ばしても良いのだけど、細い枝が密集して伸びていくのは避けたい。
2月、大まかな高さを決めるため、剪定。河津桜の枝ぶりの下に収まる高さにしたい。そこで、3枝それぞれの分岐位置の下にある芽の上で切りました。切り口には癒合剤を塗布。
3月3週目、芽吹きが始まりました。
4月2週目、新葉が出揃い、枝の伸びにも勢いが。なんと、根元からも新芽が出現。
4月3週目、とにかく樹勢がすごい。新枝が20cmほど伸びた所で、葉を3枚ほど残して再度剪定。2番枝が出るのを期待します。根元の新芽は可愛らしいけど摘みました。
さてこの台芽、台木の品種が何かは分かりません。一般的には、台木によく使われるのは「大島桜」が多いとのこと。台芽の葉の形は幅広で、大島桜っぽい印象ではあります。
私は素人、桜の品種を見分けるスキルは無し。けれど、いつかは名前を知りたいな。分離前は困惑しつつ扱っていたけど、育って花を咲かせてくれたら嬉しい。今は仮の名「台芽桜」で。
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