バラの挿木苗2023(1)鉢上げと鉢増し・成長の差を見守る

昨年の夏頃に作った挿し木苗。カルス発生まで3週間、発根して鉢上げしたのは3カ月後。冬越しを経て、芽吹いた若葉に勢いが出てきたのは、挿し穂採取から約7カ月後。

ようやく培養土を足しての植替え/鉢増しが出来たのですが、3株のうち1株は成長が止まった状態。枯れてはいないので、もう少し様子を見てみます。

植え替え用の資材と道具を準備

今回の植替え用に準備した資材と道具は以下の通り。

  • 植木鉢(スリット鉢5号ロング)
  • 用土(バラ用培養土)
  • 殺虫剤入り緩効性肥料(虫を予防するマグァンプ)
  • 鉢底の土留め(水切り網を切り出し)
  • マルチング資材(ココファイバー、網状シート)
  • 活力剤
  • 大型ビニール袋
  • 道具類(スパチュラ、手袋、土入れ、再利用のスプーン、ジョウロ)

植え替えの道具(私の場合)

挿し木苗を培養土で植え替え/鉢増し

スムースベルベットの挿し木苗2株は、新葉が展開し勢いが出てきました。そろそろ肥料分が必要、養分を保てる培養土を使って植え替えます。鉢サイズも1~2サイズ大きくします。

スムースベルベット挿し木苗の植替え/鉢増し

バラ用培養土は配合そのままを使用。殺虫剤入り緩効性肥料を規定量より控えめに、培養土に混合し、新しい鉢で待機(※珪酸塩白土も足したかったけど買い忘れた)。

用土に殺虫成分入り緩効性肥料を混合

鉢サイズは、スリット鉢4号(ロング)→スリット鉢5号(ロング)へ鉢増し。

スムースベルベット1株目。

大型袋の中で鉢を倒し、挿し木苗の根を痛めないよう鉢から出します。園芸用にした100均のスパチュラを鉢のスリットにさして鉢底網を剥がし、鉢の内側にもさして用土と鉢を剥がします。

根を痛めないように鉢から抜く

鉢上げ時の用土が赤玉土小粒のみだったこともあり、根鉢は緩んでホロホロと崩れました。根回りの土は固まっていて、この部分には根が張っています。無理に土を落とすと根が切れるので、塊のまま新しい用土の上に据えます。

挿し木苗を植え替える

土入れやスプーン等で培養土を足し、鉢面に網状シートとココファイバーを敷きつめます。

培養土を使って挿し木苗を植え替える

鉢底から出る水が透明になるまで水遣り。その後、規定量に希釈した活力剤を与えます。

植え替え後に水遣り

これで1株目の植え替え/鉢増し完了。

スムースベルベット2株目。鉢から出すとき、赤玉土が全部ほぐれて落ちてしまいました。慌てたけれど、思いがけず見えた根の状態は良好で安堵。

ロックウールを使った挿し木苗を植え替え

新しい鉢の培養土に苗を乗せる時、ほぐれた赤玉土小粒を根回りに少し敷き、その上を培養土で覆いました。そのあとは1株目の挿し木苗と同じ手順で植え替え/鉢増し完了。

動きの止まった挿し穂の状態は?

ブルームーンの挿し穂は芽吹いてはいるものの、5mmほど伸びたところで、新芽は動きが止まってしまった。でも枯れてはいません。枝も芽も緑色を保っています。

ブルームーン挿し木苗を植え直す

スムースベルベット挿し木苗と同様の植替えを考えていましたが、ブルームーンの挿し木苗は無理かもしれない。根回りを確かめようと鉢を傾けたら、あっさりロックウールごと抜けてしまった。あったはずの根は一本もありません。脱落したのでしょう。

挿し穂を植え直し

ロックウールの穴から挿し穂の切り口を見てみると、白いカルスはあります。枯れてはいないので廃棄するのは忍びない。ダメで元々で植え直してみます。

鉢上げ当時、赤玉土小粒が足りず、鹿沼土小粒を同量足して混ぜた土を使用していました。赤玉のみか、他の用土のほうが良かったのかな?

スムースベルベットを植え替えした際に残った、赤玉土小粒を使って植え直し。マルチ材は必要なさそうだけど、切り出しておいた網状シートを乗せておきます。

個体差は仕方がないので引き続き見守る

スムースベルベット2株は順調、ブルームーン1株は停滞あるいは枯れるかもしれません。

2種の違いは鉢上げ時の用土だけ。スムースベルベットは赤玉土小粒のみ、ブルームーンは赤玉土と鹿沼土の混合です。バラ用土は中性~弱酸性がよいとのこと、弱酸性の鹿沼土は問題ないと思ったのですが。単なる個体差かもしれません。

個体差が出た挿し木苗

状況によって、あるいは個体差で、成長に差が出るのはよくあることです。枯れなければOKなので、引き続き見守っていきます。

バラの挿木苗2023(2)挿木苗が成長中・2回目の鉢増し
根が脱落して心配したブルームーン挿し木苗も、新芽が伸び始めて安堵。スムースベルベット2株と合せて夏の成長期に備えた鉢増しをしました。

約3カ月後。ブルームーンは根が再生した様子、新芽が育ってきました。

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