2016年春、3鉢目のバラ「つるハルガスミ」を迎えました。トゲが少ない種類を探していたところ、近所の店頭で手頃な価格で売られているのを見つけました。
ハルガスミはこんなバラ
ハルガスミは伊丹バラ園で作出されたツルバラ。サマースノーの枝替わりでピンク色のものです。一季咲きで、まれに返り咲くことがあるそう。
花と香りと株姿
ハルガスミの花の色は、明るいピンク。咲き進むと色が薄くなります。蕾は先端がキリっと絞ったイチゴチョコのような三角形。花の形は「丸弁半八重咲き」。開いた花びらのフチは波打っていて、フリフリでとても可愛らしい咲き姿です。
花の大きさは約5cm前後。枝先に房咲きになります。花枝が短いので花瓶には難しいですが、花持ちが良く、雨にあたっても花形が崩れにくいので、屋外で楽しむのに好適です。
香りはティー系の微香と言われています。ウチに迎えたものは香りが薄かったのか、私には無香のように思えました。
葉は明るめの緑、小ぶりでツヤがあります。枝にはほとんどトゲは無く、確かにツルツル。しかし油断は禁物、葉裏と葉柄の裏には小さく鋭いトゲが。このトゲで壁面や支柱や他の木などに登っていくのかも。ガクと花枝には産毛のようなものがあります(腺毛・繊毛というらしい)。
株丈は約100~300cmくらい。ウチの鉢植えも、3代目は200cmを超えました。
丈夫で育てやすい
ハルガスミは生育旺盛で丈夫。鉢植えもできますが、つる性の枝が長く伸びるので、地植え向きです。長めの支柱やトレリス、フェンスなど、誘引できるものが必要です。
鉢植えで支柱を使わない場合は、充実した若い枝を冬に約30~40cmほどに切り詰めておけば大丈夫。翌年には低い位置からでも花茎が伸び、春にはこんもり葉が茂り、房状に開花します。
病気や虫の耐性は普通。株元の葉を整理しておけば、黒星病も出にくいです。耐寒性・耐暑性があり、あまり手が掛からないので、初めてつるバラを育てる方におススメです。
成長記録
2016年5月、店員さんに「トゲが無くて育てやすい」と勧められ、つるバラ初挑戦。短く切り詰めた前年の枝から伸びた今春の枝に、少し花が付いた開花株でした。今思えば「低く切り詰めれば支柱無しで花が見られる」状態、順調なら夏にシュートが出るかも?という仕様だったのでしょう。
2016年・最初に迎えた株は虫害で失う
2016年5月、6号角ポットで迎えた開花株。花後に根鉢を保ってスリット6号鉢(ロング)に鉢増し。その後、徐々に勢いを失い、落葉も。夏の終わりに黄変し、枯れた。思い当たることが無く困惑。諦めて掘りあげたら、コガネムシ幼虫に根を食害されていた。以降、鉢面にマルチングをするようになりました。
2018年・2代目は根腐れで失う
2018年1月、可愛い花が見たくて、再度店頭で購入。5号程の苗ポットの底から根が出ていて根詰まり気味の様子。購入後、根鉢を少しだけほぐして、空いていた6号角ポットに植え付け。
4月、蕾が次々と黄変し脱落。開花できたのは残った3分の1ほど。5月、開花した花はピンクの色味は僅かで、ほぼ白。サマースノーに先祖返りしたかのよう。
6月、葉が萎れはじめ、枝にシワが出て、枯れた。コガネムシ幼虫はいなかった。根腐れのようです。今思えば、水のやりすぎ?あるいは肥料が多過ぎた?
2019年・3代目は成長に合わせて鉢増し
2019年2月、再々度、店頭で購入。販売時の6号角ポットから、根鉢を保って6号スリット鉢(ロング)に植え付け。この春は引越しのために切り戻して花は諦めました。
6月、樹勢が良くなったので、6号スリット鉢(ロング)から、リッチェル8号鉢に鉢増し。大きいシュートの発生は無し。夏は手入れがほとんど出来ず、虫害で大半の葉を落とす。
12月、細枝を剪定し植え替え。リッチェル8号鉢からリッチェル10号鉢に鉢増し。
2020年・3代目が開花、シュートの誘引は失敗かも
2020年春、順調に芽吹き。元の枝からの花枝に蕾が数多くついて嬉しかったけど、小さい蕾は摘み取りました。4月、ベーサルシュートが発生。
5月、3代目が初めての開花。残した蕾がほぼ全部咲いて嬉しい。
7月、猛暑で株元の葉の大半が落葉。ベーサルシュートはよく伸びて2m越え。
12月、土替え時にベーサルシュートをトレリスに誘引。
オベリスクに巻くか迷ったけれど、トレリスの平面に高い位置でびっしり咲かせて、青空を背景に写真を撮れたら、と期待。
2021年・春の芽吹きは順調なのに開花は少なめ
2021年3月末、芽吹きは順調。4月、蕾が次々と脱落、全体の3分の1ほどに減ってしまった。葉にも黄変したものが。傷んだ蕾や葉を除去して、活力剤で様子見。
4月末、残った蕾は開花できたけど花は小さく色も薄め。土は前年と同じ配合なのになぜ?
ウチの場合で考えられる事は、
- 芽吹き前の施肥が不足?あるいは肥料過多?
- 水やりが不十分?あるいは水捌けが悪くて根腐れ気味?
- ベーサルシュートの誘引の仕方(トレリスにS字に固定)が無理すぎてストレスに?
大型つるバラのシュートは、可能であればフェンスや壁面などに、緩やかに横向きに誘引したほうが良いのでしょう。フェンスが難しければオベリスクが良かったかな?
最初の株、2代目と連続で失い、3代目にしてやっと商品ラベルと同じ花を見ることができました。しかし、せっかくのベーサルシュートの誘引の仕方は間違っていたようです。ウチの場合は、低く切り詰めて支柱無しで育てたほうが良かったのかも。
ハルガスミ自体は樹勢もよく、店員さんが「育てやすい」と言っていたのは確かだと思います。しかし「害虫」「育て方の間違い」など外からの原因があると、残念な状況になるものです。
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