画像素材サイトといえば、これまでは仕事で利用する側でした。職場で用意される画像だけでは足りない時、様々な素材サイトから好適な画像を選んで活用していました。
利用する側から提供する側へ
ある時、写真を提供する側になれないかな?と思いました。写真を撮ることは昔から好きでしたし、自宅PCでも画像編集ソフトが使えます。退職後、実際に始めてみることにしました。
クリエイターとして最初に登録したのは、職場でよく利用していた 写真AC です。
無料ダウンロードできるサイトなので、求められる傾向に合えば、私の素人写真でも少しは使ってもらえるかも?と登録してみました。
「写真AC」とは?
ACワークス株式会社が運営するフリー素材サイトの一つです。(他に「イラストAC」「シルエットAC」などがあります)
豊富な素材画像を無料でダウンロードできて、商用利用可能でクレジット表記も不要という、大変有り難いサイトです。また、写真をアップロードして報酬を得ることもできます。
このサイトを利用するには会員登録が必要で、会員登録の種類は「ダウンロード会員」「クリエイター会員」の2種類あります。私は両方に登録しています。
(写真ACでは、ダウンロード会員とクリエイター会員を分けてあります。両方利用したい場合、同一人物でも、それぞれに登録が必要です。)
ダウンロード会員
ダウンロード会員になると、自分専用の管理ページができます。各種告知や、これまでのダウンロード履歴を管理できます。また、気に入った写真をブックマークできます。
ダウンロード会員には、「無料会員」「プレミアム会員(有料会員)」の2種類があります。
私はプレミアム会員に登録しています。なにしろ待ち時間が無くて快適、会員ページから特典素材集がダウンロードできるのも嬉しいところです。
無料会員
利用にはいくつかの制限があります。
- ダウンロードは1日9点まで(サイズ、プレミアム素材など区分により制限あり)
- 有料素材は単品購入のみ
- 検索は1日4件まで、コレクションは5点まで、など。
プレミアム会員(有料会員)
無料会員の制限がなくなります。プレミアム会員の料金は「便利なシステムの利用料」といった印象です。毎月更新での利用もできるし、長期利用のプランだと月額利用料が割安になります。
- 毎月更新プランの場合、月額1,635円で利用できる。(2023年11月時点)
- 毎年更新プランは1年分で14,126円(月額換算1,070円)
- 2年更新プランは2年分で25,114円(月額換算951円)
- 3年更新プランは3年分で32,963円(月額換算832円)
- 待ち時間なし、まとめてダウンロードも可能
- ダウンロード数が無制限、高解像度の画像も無制限、など。他にも特典があります。
会員の区分は利用頻度で選ぼう
「ブログ用に時々1、2点ダウンロード」という感じなら、無料会員で十分お役立ちです。
「待ち時間がじれったい」「高解像度の画像を数多く利用したい」という方は、プレミアム会員がお得です。
素材利用上の注意点
無料の素材とはいえ、制限なく使用できるわけではありません。トラブルを防ぐため、「禁止事項」に抵触しないよう「ご利用ガイド」「利用規約」をよく読んで活用しましょう。
商品化ライセンスの購入権
本来、「素材」を主要コンテンツとして製品に使用することは、利用規約で禁止されています。
商品化ライセンスの購入権(3,000円/2023年11月時点)を払うことにより、素材をメインコンテンツとして商品に利用できるようになりました。例として、カレンダー・Tシャツ・ポストカードなど。素材画像の魅力そのものを活かした商品が作れるようになります。
ただし【何らかの加工を施し、商品デザインに組み込むこと】が条件。第三者に素材画像をダウンロードされないようにすることが必要です。違反行為に対しては違約金100,000円+損害金を請求されます。詳しくは利用規約のご確認を。
クリエイター会員
クリエイター会員になると、自分専用の投稿管理ページ【クリエイターマイページ】ができます。各種告知、換金額やランキング等が確認できます。また、利用者や他のクリエイターとのささやかな交流も生まれます。
私もクリエイター会員に登録しています。登録して約9年。ファン登録やコメントを頂けると、モチベーションが上がります。
現在はPCだけでなく、スマホ版サイトや、iOS/Andoroidアプリからも写真の投稿ができます。
海外サイトも開設され、「自分の写真が海外で公開されることの可否」を選べます。
ポイントを貯めよう
自分が投稿した写真が誰かにダウンロードされると、ポイントが得られます。
報酬を期待するのなら、ダウンロードされやすい写真を数多く投稿すると有利です。私は投稿数が少なめなので、ポイントが換金可能になるには時間がかかっています。
本人確認書類を提出した会員
本人確認書類を提出した会員の場合、1ダウンロードあたりの報酬は3ポイントです。本人確認提出済の会員で、モデルリリースの有る人物写真なら5.5ポイントです。
また、海外サイトで公開されている写真がダウンロードされた場合の報酬は(2019年8月から)1ダウンロードにつき2ポイントになりました。
条件によってはポイント加算
【人工知能の学習用素材としての利用を許可】した場合、1ダウンロードあたりの報酬が上がります。モデルリリースの有る人物写真は11ポイント、それ以外の写真は3.25ポイントになります。
AIの学習用素材としての利用を許可してもよい方は、マイページの「換金申請」ページにて、利用許可の申請ができます。
商品化ライセンスの販売報酬
2019年6月より、公開している素材について、クリエイター側で商品化ライセンス販売の可否を設定できるようになりました。ただし、安全確認された素材に限ります。
ダウンロード側のプレミアム会員により商品化ライセンスを購入されると、クリエイターは報酬が得られます(1件2,000円/2023年)。報酬はダウンロードポイントとして付与されます。
本人確認書類が未提出の会員
これまでに登録済みで作品も公開されていても、本人確認書類が未提出の会員の場合、2018年1月10日以降、作品は非公開になり、ダウンロードもできなくなりました。
以前は1ダウンロードにつき2.25ポイント加算されていましたが、ダウンロード不可となれば、ポイントは得られません。実質的に「本人確認書類必須」と言えます。
本人確認書類を提出して承認されれば公開され、ダウンロードも可能になります。
5000ポイント以上貯まったら換金できる
2018年7月17日以降、換金を申請する際に振込手数料として300円が必要となりました。入金の際に、振込手数料分300円を差し引かれた金額が振り込まれます。
1ポイント=1円で、5000ポイント以上貯まったら換金できます。
ダウンロードされやすい工夫を
投稿に慣れてきたら、ダウンロードされやすい傾向を意識して撮影すると良いと思います。
私が職場で「ダウンロードする側」だったころ、選ぶ決め手は、「テーマに合う・被写体が明瞭・文字を入れやすい・切り抜きしやすい・季節感・水平垂直」などでした。
今は「ダウンロードされる側」となり、選ばれることの難しさを知ることとなりました。自分では「良く撮れた・適切に加工できた」と思っても、需要が無ければダウンロードに繋がりません。
タグ付けも重要です。利用者が検索する時に見つけやすいように工夫しましょう。ルールがあるので、タグ付けの解説記事で是非ご確認を。
「権利関係において安心な写真」であることが重要
当たり前ですが、「自分で撮影した写真」であること。このところ「著作権」に関する告知が目立つようになりました。違法行為が増えているのでしょう。
被写体の権利関係も明確に。個人が特定できる人物写真なら「モデルリリース」が必要。他者が権利を持つ物体・生物・場所だと「プロパティリリース」が必要。サイト側から規約の詳しい解説が出るたび、トラブル防止への配慮も感じられます。
サービスやツールが増えた
長期にわたり利用するうち、サービスやツールのメニュー項目が増えました。
素材サイト、デザイン作成、データ転送、帳票作成、AIツール、お役立ち過ぎます。どれかの素材データを選択すると、その素材を使ったデザインACのデモ画像が一覧表示されます。
追記・2023年11月3日: 利用開始から約9年が経過。更に便利な機能や、変更点が増えました。自分でも再確認してみます。
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