段差のない庭にリフォーム・人工芝は自分達で敷いてみた

今の住まいは山麓の中古物件。広い庭が決め手の一つ、さすが田舎。このお庭、前住者の庭木は伐採されたものの、切り株は残されたまま。その上に真砂土を敷き詰めた状態での引き渡しでした。

手入れが楽で転倒しにくい庭に

見た目は白くてキレイな仕上がりでしたが、残った切株や根張りで転びそう。雨の後はぬかるみが酷いのも残念。今後のことも考えて庭のリフォームをすることに。

平らな庭を考えた

ウチの家族は中高年と高齢者、皆これから年を取る一方。手の掛かる庭は無理、転倒も怖い。段差無しの庭にしたい。それに家族の希望を取り入れることに。

  • 共通の希望:デコボコとぬかるみを無くす。
  • 夫の両親の希望:盆栽を置きたい。
  • 夫と私の希望:掃除や手入れが簡単。

水場の周りはコンクリート打設して作業しやすく。盆栽棚を置く場所は砂利敷きで水はけ良く。それ以外は人工芝を張り、「見た目すっきり+手入れ楽」に。

庭のリフォームの略図

この案で業者さんに見積依頼したところ、予算オーバー…。

切株除去と埋戻し、廃材処分は必須。砂利敷き、コンクリ打設など、素人に出来ないことはプロに依頼するしかありません。節約するなら自分達で出来そうな…人工芝を敷くこと。

費用の節約を考えた

人工芝工事の費用で検索したところ「整地・防草シートなどの下地工事込みで、1㎡あたり1万円前後」という記事をよく見かけました。

ウチの「人工芝を敷きたい部分」の広さは約9m×3.2m、概ね30㎡。ネットで見た相場を参考にすれば約30万円くらいでしょうか。

依頼する業者さんにウチの人工芝部分の見積額を出してもらったところ、防草シート込みで約20万円。相場より安く見えるのは、整地を庭全体の工事で別途行うため、とのこと。20万円…どこまで節約できるかな?

人工芝を敷く準備

最近の人工芝は色もサイズも豊富。人工芝の下には防草シートを敷いて雑草が生えにくくします。

防草シートと人工芝

人工芝は、本物の芝と見紛うリアルな枯葉色が混ぜてあるものに。芝丈は、歩きやすさと落葉の詰まりにくさを重視して短めの20mm。防草シートは不織布状の厚手のものにしました。

資材と道具の準備

ホームセンターとネット通販を利用して資材と道具を準備。

  • 人工芝(芝丈20mm・幅1m・10m巻)×3本
  • 人工芝固定用U型ピン(人工芝ロールに添付されていることも)
  • 人工芝固定用両面テープ
  • 防草シート(幅1m・10m巻)×4本
  • 防草シート固定用ピン
  • 大きめの熊手
  • 大きめのカッターナイフ
  • ゴムハンマーまたは金づち
  • 軍手
  • スコップ
  • 巻き尺
  • 明るい色の油性ペン
  • トンボ(有れば)

人工芝を敷く資材と道具

工程の確認

有難い事に、人工芝の施工方法は業者さんに教えて頂けました。大まかな工程は以下の通り。1と2の「整地」が重要だそうです。

  1. 木の根や石を撤去
  2. 地面を均す
  3. 防草シートを敷く
  4. 人工芝を敷く

人工芝を敷く

1.の「木の根や石を撤去」は、庭全体の基礎土木作業として業者さんで施工済み。

2,3,4の作業は、それぞれ2時間(夫と私の2人作業)×3日。お盆の暑い時期だったので早朝に作業しました。

木の根や石を撤去

梅雨入り前、先に業者さんによる土木工事。職人さんの手作業で少しずつ掘り起こしては根を切断。大きな根株は重機で掘り起こして撤去。大きな石や、以前の庭の造作の残骸を撤去。

根株の撤去と整地

次の作業日に重機で庭全体に転圧をかけてもらい、地固めも完了。有難い事です。職人さんに依頼した部分(砂利工事とコンクリ打設)の施工が完了後、いよいよ自分たちで人工芝張りです。

地面を均す

部分的なデコボコはスコップで手直し(トンボがあると便利)。そのあとは熊手を使って地面の石やゴミを除去。

熊手で小石と異物を除去

業者さんの整地のおかげで、熊手だけでキレイになりました。

防草シートを敷く

今後の草取り作業が少なくて済むように、防草シートを敷きます。防草シートは幅1m×10mのものを4本用意。継ぎ足す部分は10~20cmほど重ねていきました。

防草シート

地面全体を覆ったら、角や端の部分・継ぎ足した部分を、シートピンで固定していきます。

人工芝を敷く

人工芝は幅1m×10mのものを3本用意。砂利敷との境の直線部分を基準に敷いていきました。

まずは一旦敷いてみて位置合わせ。このとき人工芝の生えている向きを揃えます。あと、芝を貼る部分は正確な長方形ではないので、端に半端が出ました。半端な部分は端切れを再利用、形に合わせてカッターで切っておきました。

カッターで切るときは裏から

継ぎ足す部分や、敷く場所の境界部分は、カッターやハサミで切ります。私の場合は、カッターのほうが切り易かったです。人工芝の下地部分の裏からカッターを当てて切りました。

人工芝をカット

ウチの場合は直線だけだったので、特に目印を書くことはありませんでした。曲線の多いお庭の場合は、裏側に明るい色の油性ペンで目印を書いてから切るといいかも。

人工芝の継ぎ目は重ならないように

防草シートは端が重なるように敷きましたが、人工芝は下地の端が重ならないように敷きます。重なってしまうと、継ぎ目が盛り上がってヨレてしまいます。

人工芝の継ぎ目

ピッタリ並ぶのが理想ですが、多少の隙間が空いても大丈夫。重なるよりは、ほんの少し隙間が空く(約5mm以下)くらいのほうが良いです。敷いた後に、ブラシなどで芝を馴染ませると、継ぎ目は目立たなくなります。

人工芝固定用両面テープで継ぎ足し部分を固定

人工芝の位置合わせができたら、U型ピンでズレないように何箇所か仮止めしておきます。その状態で、人工芝の継ぎ目が真ん中になる位置で、人工芝固定用両面テープの片面を防草シート側に貼ります。

U型ピンで人工芝を留める

両面テープの剥離紙を少しずつ剥がしながら、人工芝を両面テープに押し付けるようにして貼っていきます。

人工芝をU型ピンで固定

全部の継ぎ目を両面テープで固定できたら、継ぎ目を跨がせてU型ピンで固定します。それから、人工芝の端や角に、均等にU型ピンを打ち込んで固定していきます。

人工芝のはみ出しをカットする

最後に、人工芝のはみ出し部分をカットしたら、「敷く作業」は完了です。

はみ出した人工芝をカット

気になる人工芝の継ぎ目ですが殆ど目立ちません。見る方向によっては判りますけどね。

※ 最後の仕上げに人工芝の上から「珪砂」を撒くこともあるそうです。珪砂の重さで捲れ防止になるとか。U型ピンで固定出来ていれば無くてもよいそうです。ウチの場合は撒きませんでした。

ゴミを片付ける

資材が大量にある、ということは、相当の梱包材や端材がゴミになります。

梱包材や端材のゴミ

あと、熊手で地面を均した時に除去した小石や礫は、一般ゴミには出せない場合があります。地域のゴミ出しルールに従って処分します。

自力で施工する時の注意点

  • 作業は「秋・冬・春」の、気温低めの頃がおススメ。できれば曇りの日に。水分補給も必須。ウチは止むを得ず夏に施工しましたが、夜明け前でも超暑かった。夏季は脱水状態になりかねないので止めたほうがいいです。
  • 人工芝ロールは重い!芝丈20mmの薄いものでも1ロール約20kgありました。作業は体力勝負になります。
  • しゃがむ姿勢での作業が多い。夫も私も足腰が筋肉痛で数日辛かったです。膝関節が弱い私は、左膝に炎症が出て通院する事態に。
  • 日程は余裕を持って計画を。とにかく天候に左右されます。雨でも、晴れ過ぎても厳しい。体力温存のためにも、予備日があったほうが安全です。

費用はいかに

人工芝部分の見積額200,000円に対して、購入した資材の合計は41,700円。単純に言えば158,300円を節約できたと言えそうです。

購入した資材の内訳

ウチで購入した資材を書き出してみます。

  • 人工芝:1m×10m(8,800円セール価格)×3本=26,400円
  • 防草シート:1m×10m(2,500円)×4本=10,000円
  • シートピン:50本入り1袋=1,400円
  • U型ピン:50本入り1袋=1,500円
  • 人工芝固定用両面テープ:50mm×15m巻(1,200円)×2個=2,400円

購入資材合計=41,700円。

※ 整地工事の費用(参考)

参考までに、庭全体の「整地工事」の費用。(砂利工事とコンクリ工事は省略)

  • 切株・廃材撤去=180,000円
  • 廃材処分=78,000円
  • 埋め戻し+整地=31,000円

「整地工事」で総額289,000円。これをやっておかないと平らな庭に出来なかったんですよね…。膨大な量の根っこでした。前住者さんは庭を森にしていたようです。

仕上がりはどうだろう

念願の平らな庭が出来たけど、自分たちが施工した人工芝部分には、よく見ると失敗箇所が。

デコボコ

コンクリート部分との境目など、何箇所かデコボコに。これくらいなら、まあいいか。

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