背中の痛みの正体は?転倒が原因で圧迫骨折していた

昨夏の終わり頃、胴回りに違和感があり、内科を受診。症状は、みぞおち痛・右横腹痛・食欲不振・お通じ不調。ここまでなら、胃腸の病気を考えます。しかし、前記の症状に加えて困っていたのは「背中の痛み」。内科で背中の痛みといえば、腎臓?膵臓?

内科の検査では異常無し

念のために胃カメラとエコー検査を追加。ところが胃カメラもエコーも異常無し。多忙を極めていた時期であったため、過労からの不調と診断、胃腸薬で様子見に。約2週間後、胃腸の症状は落ち着いたものの、背中のぼんやりとした痛みと違和感は残りました。

背中の痛みの正体

更に1ヶ月後の朝。起床時の姿勢が悪かったのか、右の臀部にピリッと痛みが。普通に歩けたので数日放置していたら、日毎にお尻の痛みが増していく。さすがに心配になり、整形外科へ。

画像診断で判明したのは【仙腸関節炎】。骨盤の、「仙骨」と「右側の腸骨」との継ぎ目の関節に炎症が出ていたのでした。しかし、その後に続いた医師の指摘にビックリ!

「背骨が1本折れていますよ、【胸椎圧迫骨折】ですね。」…はい?

「胸椎の下の方の1本(骨の番号を聞いたけど忘れた)少し潰れて変形しています。原因は「転倒」「重い物を持った」「骨粗鬆症」が有力です。痛かったのでは?思い当たることは?」

ビックリし過ぎで、診察中には何も心当たりは思い出せませんでした。翌週に控えた日帰りドックで骨粗鬆症の検査がメニューに入っていることを思い出し、医師に申告。検査結果が出るまでの1ヶ月は安静の指示、ドックの結果を持って再受診することになりました。

圧迫骨折のイメージ

圧迫骨折のイメージ イラストAC

原因は転倒

帰宅後、記憶や記録を遡り、1つ思い当たる出来事が。内科に掛かる3日前、ウチの廊下で転んだことを思い出した。足がもつれて、壁に背中の右側を打ち付け、床に尻モチをついたなあ…。

約1ヶ月後、日帰りドックの結果を持って整形外科を再受診。骨粗鬆症の所見は無し。となると、前回受診後に思い出した「ウチの廊下で転んだ」これが原因と推定。日付も合います。

内科医にも報告

整形外科を再受診した翌週、内科に定期薬を受取りに行った際、内科の医師に顛末を報告。「胸椎の圧迫骨折でしたか!気付かずにすみません。」いえいえ、先生は悪くないです。

背中の痛みの原因は、背骨の圧迫骨折。これなら胃カメラにもエコーにも異常は出ませんよね。

自分自身が転んだことを忘れていたし、胃腸の不調のほうが目立っていた。背中が痛くても普通に動けていたから、自分はもちろん誰だって気付きにくい。こんなこともあるんですね…。

胸椎圧迫骨折の治療(軽傷だった私の場合)

私の場合、転倒の衝撃による「胸椎圧迫骨折」です。骨折の状態は前方がやや潰れた程度。変形したまま安定していくもので、元には戻りません。1本のみで軽傷なのでコルセット不要。

発見のキッカケになった「仙腸関節炎」も、当時の転倒が原因。寝違えて炎症が再燃したと推定。

2つの症状に対する治療メニューは以下の通り。

  • 転ばないこと
  • 重いものを持たないこと
  • 「湿布薬」「軟膏」で消炎、「飲む痛み止め」で痛みのコントロール
  • 良い姿勢を保つ、痛くない姿勢を探る=椅子の姿勢がキツいので背当てを購入
  • 1カ月は安静、2カ月目から軽い全身運動=20分程度のウォーキング

治療開始から約3カ月余りで、痛みは感じなくなりました。とはいえ元に戻るわけでは無いので、治療中に心掛けていたことはこれからも続けます。

背骨の圧迫骨折は誰にでも起こる

背骨の圧迫骨折は、年齢にかかわらず誰にでも起こる可能性があります。骨粗鬆症がなくても、スポーツや日常の転倒で起こることも。背中に痛みを自覚したら、整形外科を受診されることをお勧めします。私は軽傷で済みましたが、重症だと生活の質にかかわる危険な状況になり得ます。

今は冬、皆様どうか雪や凍結で転びませんように。

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