引越しのもうひとつの理由は家族に起きた異変・介護認定を申請する

海辺の街から山の麓への引越し。決めた理由は、夫の転勤だけではありませんでした。約1年前から義母の様子に異変が現れていたのです。

家族に起きた異変

義母は働き者です。仕事は調理師、定年まで勤めました。個性的な性格で困惑することもありましたが、頑張り屋さんなところは尊敬していました。

料理をしなくなった

夫の実家へは年に3度くらいの割合で訪問。義母はその度に、食べきれないほどの手料理で歓迎してくれました。それが昨年の春頃から、スーパーのお弁当を用意してくれるようになったのです。私達は呑気にも「頑張り過ぎのお義母さん、少しは力を抜けるようになったのかな」と、安堵したものです。

SOSの電話

昨年の秋、義母から私の携帯に着信。何やら混乱した口調で「車検代が払えない。運転が怖い。車を廃車するので買物が不便になる。」尋常ではない感じ。次の週末、様子を見に夫と実家へ。

約4か月ぶりの訪問、まず義母の痩せ過ぎた姿に驚愕。言葉もなんだか険しい。冷蔵庫の中は食材がぎっしり。義父は元気で、室内はそれなりに綺麗。生活は何とかなっているものの、義母の様子には違和感を覚えました。

同居を急ぐ

これまでに何度か同居の話はしていました。私の膝が悪いこともあり、病院と介護施設が豊富な、当時の私たちの居住地に来てもらう形で検討していたのです。しかし両親は「まだ大丈夫」と先延ばしにするばかり。心配だけど元気だからまあいいか、と深刻にならずにいました。

ところが実際に目にした両親の様子は、放ってはおけない状態。私達が車で通うサポートは距離的にも安全面でも危険。夫と話し合い、同居を急ぐことに。見るからに弱っている義母が、見知らぬ市街地に適応するのは無理そう。かといって実家での同居は手狭過ぎるし、夫の通勤に不便。

ならば、異動の話のある地域に引っ越して呼び寄せよう、という結論に。その地域は両親の出身地なので馴染めるだろうし、病院と介護施設も多い、という判断。物件を探しながら、両親の様子も気にかけ、目まぐるしく日々は過ぎ、春の連休頃になんとか転居と呼び寄せを済ませました。

健診に申し込み

同居が始まると、義母の異変がはっきり分かってきました。調理師だった人が、料理が出来なくなっている。義母の話し方は一方的で言葉もキツく、他者からの話は聞いていない。計算や物覚えや受け答えは普通にできるのに、私達からの気持ちが伝わらない。なんとも不可解です。

そこで、自治体で行っている「物忘れ予防の健診」を利用することに。この検診は夫が見つけて勧めてくれたもの、義母も素直に行ってくれると思いました。

思いがけない結果

健診当日、義母は「健診なんて知らない、あなたが出掛ける日でしょ?」と言い張る。「一緒に行くと話し合いましたよね」と言うと、「私はボケてないから行かない!」と激昂。ひるまず「予防ですから気楽に。健診に行って、“私は元気”と言いましょう」と宥めて連れ出しました。

健診会場では始終落ち着かず「私は元気、だから帰る!」とスタッフさんを困惑させる。看護師さんや先生方が応対して下さり、どうにか健診メニューをクリア。そして先生の1人が、待機場所で待っていた私に、思いがけない事を伝えて下さいました。

「お義母様は「前頭側頭型認知症」の可能性があります。早めに頭のMRI検査を。いままで大変だったでしょ?」そして「検診では確定できないので、今日は本人に病名は言わずにおきます。かかりつけの病院を決めて、精密検査ができる病院あてに紹介状を書いて貰って行って下さい。私のいる病院でも受け入れますよ。」付き添いの私のことまで気遣って頂けるなんて…有難い事です。

健診終了後、帰りの車中でも、義母は「私は何とも無いのに!」とお怒りの様子。とにかく私は平常心を保って運転に集中するのみでした。

介護認定を申請

義母の不可解な言動は、日に日にエスカレートしていきました。前日にも買った食材をまた買おうとしたり。草取り中に雨がふってきても、ずぶ濡れになりながら続けたり。

書類のイメージ

申請書類のイメージ 写真AC

「心配」しても、義母には全く伝わらない。もう自分達の気遣いだけでは難しいと感じ、自治体の相談窓口を利用することにしました。

地域包括支援センターに相談

助けを求めたのは「地域包括支援センター」。電話と対面で何度も利用、“義母の様子がおかしい”という相談から聞いて頂けて、心強く有難かった。

回を追うごとに深刻度が増したため、ついに介護認定を申請することに。要介護認定の申請用紙を頂き、書き方も教えて頂けました。

要介護認定の申請

申請そのものは簡単です。(申請の“前準備”はものすごく大変でした。後日追記します。)

要介護認定の申請用紙に必要事項を記入し、市役所(市民センター)の窓口に提出するだけ。

受理されると、2つの流れで審査が始まります。

  • ケアマネージャーによる訪問調査(自宅で本人と対面で聞取りをします)
  • かかりつけ医の意見書(意見書作成のための診察があります)

「訪問調査の結果」と、「かかりつけ医の意見書」が揃ったら、審査が行われます。

  • コンピューターによる一次判定
  • 介護認定審査会による二次判定

2段階の審査を経て、認定結果が出されます。認定結果の通知は、申請から約30日以内に本人宛に郵送で届きます。

義母の介護認定結果は、「要介護1」と判定されました。

助けを求めながら手探りの日々

ここまで来るのに、本当にいろんなことがありました。なにしろ、義母は「前頭側頭型認知症」、初めて聞く病名。実際にどんなことが起こったか、これから何が起こるのか。

身近な方が同じ病気で悩む方もおられると思うので、いくらかでも参考になれば。後日、書ける範囲で綴っていきます。

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