ウチの鉢バラ・ラレーヌビクトリアの成長記録

2018年3月、7鉢目のバラ「ラレーヌビクトリア」を迎えました。前年の春、とあるバラ園で一目惚れ。いつか迎えたいと思っていた品種です。

ラレーヌビクトリアはこんなバラ

ラレーヌビクトリアは1872年にフランスで作出されたバラ。オールドローズに分類されています。強い芳香があり、春の開花の後にも良く返り咲きます。約150年前から今に至るまで愛されてきた人気のバラです。

花と香りと株姿

ラレーヌビクトリアの花の色は、ライラック系~ラベンダー系の鮮やかなピンク。蕾の頃から愛らしく、花弁は深い丸みのある形で優美です。

ラレーヌビクトリアの花の咲き姿

花の形は「ディープカップ咲き」。コロコロと丸い可愛らしい咲き姿です。花の大きさは約5~7cmの中輪。花持ちはまあまあ、雨には弱いです。切り花だと5日くらい持ちます。

香りは甘めの強香、ダマスク系と呼ばれるクラシックな甘さで、化粧品の香りのような印象です。ほんの少しフルーツ寄りの香りも感じられます(個人の感想)。

葉は若葉の頃から鮮やかな明るい緑色。ツヤはなくマットな感じなので、花の色が引き立ちます。枝も瑞々しい緑色を保ちます。

ラレーヌビクトリアの葉と若いトゲ

トゲは割と大きいけれど、数は少なめで間隔も空いていて、意外と扱いやすいです。若いトゲはバラ色をしていて美しいです。

樹形は直立性のブッシュタイプ。小柄な株は支柱無しで自立できます。柔らかい新枝には折れないよう支柱を添えます。長く伸びた枝は半つる状になるので、小型のつるバラとして扱えます。

鉢植えラレーヌビクトリアの株姿

株丈は約200~250cm。ウチでは鉢植えで80~150cmほど、支柱を添えて直立で育てています。

条件を整えれば育てやすい

ラレーヌビクトリアは基本的には丈夫な品種で、鉢植えでも地植えでも楽しめます。ただ、日陰には弱いので、日当たりの良い場所がよいです。耐病性は普通ですが、黒星病にはやや弱め。耐寒性・耐暑性には優れているので、初めてバラを育てる方にもおススメです。

株丈が1m程度までなら、支柱無しで真っ直ぐ自立出来るので、ベランダなど狭い場所で鉢植えで育てるのにも向いています。花の重みで撓むようなら適宜支柱で支えます。

成長記録

いつか迎えたいと思いつつ、オールドローズって難しいかも?と諦めていました。2018年の早春、近所の店頭に大苗が。店員さん「日当たりが確保できれば普通に育ちます」とアドバイス。価格も手ごろなこともあり、お迎え決定。

2018年 新芽を折ってしまった・残った2個が開花

3月、細身の苗ポットで売られていた大苗を購入。手持ちの空いていた6号角ポットに、根鉢を保ったまま、培養土を追加して植え付け。このとき、既に伸びていた新芽をいくつか折ってしまうという痛恨のミス。それぞれ先端からひと節ずつ切り戻し。

4月、無傷で伸びた枝に付いた蕾は2個。月末には他のバラより早く開花、案内通りの良い香りに感動。切り戻した枝先の葉の脇からは、新たに新芽が伸びてきました。

ラレーヌビクトリアの開花2018

5月、切り戻した部分からの新芽は更に伸び、6月には蕾が付きました。株自体はまだ小柄だったので、蕾は全部摘蕾。9月には株丈が1mを超えるほどに成長。

ラレーヌビクトリア花後の切戻しと冬の根張り

12月、地上部も順調、根の状態も良くて安堵。伸び過ぎた根を少し切り、思い切ってリッチェル10号鉢に鉢増し。オベリスクを設置できればと思ってのことでした。

2019年 鉢増し後の不調・鉢のサイズダウンを試みた

4月、引越しのために古枝と新枝ともに2~3節くらい切り戻し、オベリスクへの誘引も開花も諦めました。10号鉢での引越しは、土が多くて重かった。

5月末、引越し時の切り戻しの影響か、残した葉の付け根からの芽吹きが無い。水遣りは欠かしていないのに、葉に張りがない。…これはもしや、根腐れの兆しでは?

振り返って考えてみました。昨年末の鉢増し時の根の状態は良好。今春の芽吹きも順調、新枝も良く伸びたのに、やむを得ず切り戻しをしたことで、枝葉の分量は減少。

以下、推測。【枝葉が減って水の吸い上げが減った→土中に水分が残り過ぎ→水はけが悪化→根が窒息→葉が弱る】…これは、鉢サイズを小さくした方がいいかも?

6月初め、ダメ元で鉢のサイズダウンを試みました(「鉢減らし」という単語はあるのかな)。リッチェル10号鉢から、リッチェル8号鉢にサイズ減の植え替え。根の回っていない部分の用土を減らし、鉢底の用土には赤玉中粒を少し追加して水はけ改善を期待。根の状態の見た目は、昨年末の鉢増し時と変わらない感じ。しかし、若く白い根は僅か。根腐れは無かったと思いたいけれど、状態は悪かったと言えそう。

7月、残した葉の付け根から芽吹きが始まり、新枝はそこそこ伸びて安堵。以降はあまり手入れができず、虫害に晒されて残念な状態に。

虫害に遭ったラレーヌビクトリア

12月、枯れた枝を除去、鉢は元のまま、水はけが良くなるよう赤玉中粒を足した用土で土替え。

2020年 2年ぶりの開花

1月、冬剪定。良い芽の枝を残し、チュウレンジハバチの被害部分を除去するように剪定したら、株丈約30cmの強剪定状態に。誘引できるような長い枝は残せなくて残念。

強剪定したラレーヌビクトリア2020

3月、順調に芽吹いて安堵。古枝を除去した株元近くからも新芽が伸び始めて嬉しい。冬剪定時に切り過ぎたと思ったけど、実はこれで良かったのかもしれません。

4月、花枝も伸び始め、8個の蕾。小さい蕾は除去して5個に。勢いのある新枝も伸び出したので、折れないよう支柱を添えて見守り。

ラレーヌビクトリアの開花2020

5月、2年ぶりの開花、嬉し過ぎ。花後の枝の伸びは順調、開花時の株丈は約50cm、翌月には約80cmを超えてきました。

8月、チュウレンジハバチなどの虫と闘いながら、夏越し。株丈は約1.2m越え、支柱の長さが足りてない。このまま伸ばして、来期こそはオベリスクに巻いてみたい。

鉢植えラレーヌビクトリア2020夏

12月、植え替え時の根張りは、根詰まり気味なほどに良好。昨年末の土替えやその後の追肥が奏功したのなら嬉しい。

2021年 高さを揃えて剪定・虫害に遭うも無事開花

1月、1.5mほどの長い枝を残せたのだし、できれば切らずに誘引してみたかった。結局、他の枝と高さを揃えて剪定、株丈は50cmほどに。均等な芽吹きを期待。

4月、新枝の伸びも順調で、蕾が12個も。小さい蕾は除去して8個に。例年より早くヨコバイが飛来、葉に吸汁跡が出て困惑、地道にスプレー薬剤で退治。蕾に影響がなくてよかった。

ラレーヌビクトリアの芽吹きと虫害2021

4月末、順調に開花出来て安堵、強い香りにうっとり。花の大きさも6~7cmとやや大きめ。今年はそのまま枝に咲かせたかったけど、花の重みで俯き気味に。やっぱりカットして部屋に飾りました。

鉢植えラレーヌビクトリアの開花2021

できることなら枝を長く伸ばし、小型のつるバラとしてオベリスクに誘引してみたかった。先は長いです。

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