バラの夏越しは虫との闘い(2018)夏の終わりにハダニの反撃に遭う

2018年の春は平穏に開花を楽しめました。次は夏季の虫対策です。

薬剤いろいろ

これまでに悩まされた「コガネムシ」「キノコバエ」「ハダニ」の発生に備えます。今年は「ヨコバイ」も現れました。

コガネムシ対策

昨年は、マルチングに杉皮「クリプトモス」を使用。コガネムシの侵入はしっかり予防できました。しかし樹皮であるため、朽木や堆肥を好むキノコバエが大発生…。

今年は椰子の繊維「ココファイバー」を使ってみることに。鉢マット状のものもありましたが、鉢に合わせて加減できる繊維状のものにしました。

鉢面にマルチング

ただ、ココファイバーも植物素材なので、コガネムシの侵入阻止はできても、コバエには温床かも…。コバエ対策は、花後の鉢増し時に足す用土を無機分多めにすることと、薬剤散布にします。

キノコバエと微小害虫対策

市販の培養土は概ね堆肥入りなので、キノコバエが湧いてしまうのは、多少は仕方がないのかもしれません。堆肥が配合してある用土は便利なので悩ましいところです。

株周りにコバエ

昨年はオルトランで駆除しました。しかし臭いが強くて私には無理…。今年は別の薬剤を。

臭いが少なく扱いやすい薬剤を探す

キノコバエおよび微小害虫対策として、臭いが少なく、かつ出来るだけ手を汚さずに済む薬剤を検索したところ、「スターガード粒剤器具セット150g」という農薬を見つけました。

150gの少量ボトルで1回1g撒ける器具つき、鉢植えだと150鉢分。今年は16鉢あるので、16鉢×約10回分。1年に4回までとして約2年半。臭い無し。

花き類の対象虫はアブラムシとコナジラミ、これだけでも有難い。キノコバエの記載はないけれど、他の野菜類の対象虫にハモグリバエがあります。キノコバエなど他のハエ類に対する効果は分かりませんが、多種類の微小害虫対策として使うことにしました。

薬剤を散布

ボタンを押すと1回分の薬剤が散布されます。無臭で有難い。1回分の薬効は約1カ月とのこと。

※追記: 薬焼け? 切り戻しから黒ずんだ新芽が出た

2回目の散布から約2週間後、一部の株に異変が。「ラレーヌビクトリア」「アブラハムダービー挿し木苗」「パシュミナ挿し木苗」の新芽が黒ずみ、葉は縮れて茎にもまだら模様が出ました。

枝が変色

色は悪いけれど新芽の勢いは良く、まだら模様のまま伸びていきました。

菌や害虫なら枯れそうなものだけど、芽も株本体も元気ということは、薬剤以外に思い当たることがありません(※個人の印象です)。40cmほど伸びたところで切り戻したら、今度はキレイな新芽が出たので安堵。仮に薬剤が原因の場合、異変の出た株にとっては、2回目の散布の時期が早すぎたか、量が過剰だったのかもしれません。

ハダニとヨコバイ対策

ハダニ対策は、昨年に続いて今年も「水スプレー」+「NewニームアクトLG希釈水」を散布。今年は4月から、葉面散布と灌水で使っています。

ハダニ発生時の備えに物理防除剤

ハダニは薬剤耐性が強いため、農薬使用は2~3種類をローテーションして使用しないと駆除が難しいそうです。一昨年はそのことを知らずに1種類の薬剤で逃げ切りました。

今年はハダニ発生時の備えとして、薬剤耐性の心配がない澱粉由来成分の「物理防除剤」を使うことにしました。

購入したのは「ベニカマイルドスプレー」420ml。この量なら1シーズンで使い切れそう。ハダニの他にもアブラムシやコナジラミ、ウドンコ病にも使える点にも期待しています。

※ 追記:その後の大発生時に使い切ったので、追加で「カダンセーフ250ml」も購入。

どちらも食品由来の澱粉が主成分で、害虫や菌を包み込み、呼吸を封じて退治するとのこと。使用回数に制限が無く、臭いもなく、原液のままスプレーできます。

ニームオイルはヨコバイ対策になるか

ヨコバイときたら、茎や葉にチョロチョロと見え隠れして、汁を吸ったりオシッコしたり…。忌々しくムカつきます。

困った来訪者

ヨコバイに吸汁されると葉に擦り傷のような跡が残ります。放っておくと、排泄物が付着した部分が病気になったり、傷がもとで葉に穴が開いたりするので、油断できません。

食害の跡

ヨコバイによる葉の被害は、今のところ15枚程度。このまま増えなければ静観してもいいレベル。手間や保管場所の問題もあり、新たに薬剤をプラスするのは避けたいところです。

NewニームアクトLGの忌避対象虫にはヨコバイの記載もあります。昨年のように、習慣的に水スプレーとニームオイル希釈水を散布することで、ハダニ対策が同時にヨコバイ対策にもなるかも?と期待しています。

7月末の状況・平穏な日々

なんとか対策の効果は出ているようです。ヨコバイは全く見かけなくなりました。ニームオイルの効果なのか、スターガード粒剤の効果なのかは、わからないけれど。

  • コガネムシ:今のところ気配なし。
  • キノコバエと微小害虫:5月初めと6月初めにスターガード粒剤を散布。キノコバエは多少発生したが、数は少ない。アブラムシなど他の虫も見かけず。
  • ハダニ:6月中旬、3株に発生したが軽度。ベニカマイルドスプレーを散布で改善。
  • ヨコバイ:6月以降見かけず。

8月末の状況・ハダニ大発生

8月初めに体調を崩し、昼の水撒きができない時期がありました。今年の酷暑は辛くて、朝の水やり時の葉水は出来る範囲で続けたけど、昼の葉水は体調が落ち着くまで出来ませんでした。

  • ハダニ大発生:全株に発生していてガックリ。痛みのひどい葉を取り、残った葉にベニカマイルドスプレーを順次散布。翌日に葉裏の散水でハダニを一掃しました。

ハダニ被害と葉焼けと散水

  • 青虫の食害:ステンドグラスみたいに食べられた葉が数枚ありました。調べたところ、「クシヒゲハバチ」の食害跡のようです。幼虫は見つけられませんでした。薬剤の効果なのか、散水時に流せたのかは、わかりません。

ハバチの食害

害虫に加えて葉焼けも発生。夏至を過ぎて2カ月もすると部分的に日射しが戻り、午後の直射日光が当たった株の一部に黄変する葉も。8月末には相当残念な状態になりました。

傷んだ葉や枝は、9月初めの夏剪定の時に整理することにします。

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